用語の説明
胎盤残留(たいばんざんりゅう)とは、通常赤ちゃんの出生後数分~10分ほどで自然に排出される胎盤が、なにかしらの原因で排出されず子宮内に残ってしまう状態のことを言います。
原因
胎盤の一部が子宮の中に食い込んでしまい剥がれない癒着胎盤(ゆちゃくたいばん)という状態が原因となったり、胎盤が子宮の外に出る前に子宮口が閉じてしまう胎盤嵌頓(たいばんかんとん)が原因となることがあります。
症状
胎盤が排出されないことで子宮が収縮できず分娩後出血してしまうことがあります。生命にかかわるほどの大出血となることもあります。
検査・診断方法
出てきた胎盤が欠けていないか確認したり、そもそも胎盤が出てこない状態の場合はすぐに用手剥離を検討します。また、超音波を使用して胎盤や卵膜が子宮内に残っていないか確認することもあります。
治療方法
胎盤全体が出てこない時は医師の手を子宮内に挿し入れ、手で剥離させる用手剥離を行ったり、機械を使用して子宮内を掻き出す子宮内掻爬術を行うこともあります。また出血多量など命の危険がある場合は子宮全摘術を行うこともあります。