用語の説明
前置胎盤(ぜんちたいばん)とは、胎盤が正常よりも低い位置にあり子宮の出口である子宮口を一部もしくは全部覆った状態のことを言います。子宮口全部を覆っている場合は全前置胎盤(ぜんぜんちたいばん)、一部だけ子宮口に胎盤がかかっている場合は部分前置胎盤(ぶぶんぜんちたいばん)と言います。
原因
既往帝王切開や子宮内手術既往(妊娠人工中絶や流産処置など)、高齢妊娠、多胎妊娠、喫煙などが原因で発生しやすいとされています。
症状
前置胎盤で一番注意が必要なのは、痛みを伴わない出血で、子宮が大きくなることや子宮が収縮することで子宮口を覆っている胎盤の一部が剥がれ出血を起こすことがあります。これを警告出血と呼びます。また、産後にも大量出血になるリスクが高いため安全管理のため出産方法は帝王切開術となります。
検査・診断方法
超音波検査で胎盤の位置を確認し妊娠31週頃まで子宮口に胎盤がかかっている場合は前置胎盤と診断されます。
治療方法
予定帝王切開でお産となり、警告出血があった場合は子宮収縮抑制剤を使用します。また産後の出血に備え自己血貯血を行うこともあります。