用語の説明
卵管通水検査(らんかんつうすいけんさ)とは、子宮内に生理食塩水を流し入れ、卵管の通過性や子宮の構造異常、子宮筋腫、内膜症、ポリープなどの有無を超音波を使って調べる検査です。
卵管通水検査で卵管や子宮の状態を確認しますが、不妊症の原因の一つとして卵管の通過性が良くない場合があり、卵管通水検査を行うことによって卵管の通過性が改善され、妊娠しやすくなります。そのため、不妊治療において初期段階で行う検査のひとつでもあります。
検査・診断方法
卵管通水検査の流れ
- 内診台にて検査を行います。
- 子宮の入口から細いカテ-テルを挿入して、バルーンを使い子宮内に固定し、生理食塩水を流します。
- 生理食塩水が左右両方の卵管にスムーズに流れているか、超音波診断装置で確認します。
※検査時間は5分程度です
その他
検査の対象になる人
卵管通水検査は、以下のような方に推奨されます。
- 不妊歴が長い方
- 過去に卵管感染症を患ったことがある方
- 子宮外妊娠の既往歴がある方
- 卵管結紮手術(【らんかんけっさつじゅつ】:卵管を切断して妊娠しないようにする手術)の経験がある方
検査のメリット
- 卵管の通水性確認ができる
- 卵管内や子宮形状、子宮内の状態の確認ができる
- 検査を行うことで卵管の通りがよくなり、妊娠しやすくなる
検査のデメリット
- 痛み:痛みに関しては卵管の状態にもよりますが、ほとんどの場合、軽い生理痛程度の方が多いです。
- 出血:子宮内にカテーテルを挿入するため、子宮や腟にわずかな出血が見られることがあります。
- 通水検査でもどこで問題が起こっているのかが、はっきりわからないことがあります。その場合、より詳しく検査をするために子宮卵管造影検査が必要となる場合があります。