用語の説明
多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん)とは、男性ホルモンが分泌過多により卵巣内の卵胞がうまく成熟できずに排卵しにくくなる状態のことを言います。そのため不妊の原因にもなります。
原因
病態は複雑でありこれが原因であると特定することは難しく、遺伝や生活習慣、内服などあらゆる要因で起こります。これまで規則的だった月経周期が急に不順になった場合には多嚢胞性卵巣症候群を疑います。
症状
月経周期の延長、月経不順、ニキビ、体毛が濃くなる、体重増加、不妊などが起こります。
検査・診断方法
超音波にて卵巣内の多数の嚢胞の有無を確認します。また血液検査ではホルモン異常がないかなどを確認します。
治療方法
妊娠を希望されない場合はホルモン剤を内服し治療を行います。妊娠を希望する場合は、排卵誘発剤を投与し排卵を促します。薬物療法で妊娠が難しい場合は腹腔鏡にて卵巣の膜に穴を開け排卵しやすいようにしたり、体外受精にステップアップしたりなど患者さんに合わせて治療を行います。